「無断欠勤」と聞くと、通常はマイナスイメージが強くネガティブワードそのものです。
しかし、ある企業ではこれをあえてルールとして取り入れ、注目を集めています!
この記事では、なぜそのような決断をしたのか、その背景と結果を探っていきます。
見たいとこをクリック
なぜ「無断欠勤」をルールに?
ルール化した背景
大阪府にあるエビ加工会社「パプアニューギニア海産」では、従業員の働きやすさを追求する中で、
「無断欠勤OK」という他企業とは真逆なルールを導入しました。この背景には、従業員の自主性を尊重し、働く意欲を高める狙いがあったとされています。
同社の工場長である武藤さんは、以前は「従業員を管理する」事が売り上げアップにつながると考え、厳しく従業員に接していたようです。ですが、同社が東日本大震災の影響で宮城県石巻市から拠点を大阪に移した後に大きく状況が変わりました。離職者が相次ぎ倒産の危機に陥ったのです。
状況を改善する為に、武藤さんは詳細を把握すべく従業員へのヒアリングを実施。
その結果、欠勤の連絡自体が従業員にとって大きなストレスとなっていることに気づきました。そのため、欠勤の連絡を禁止し、出勤・退勤時間も自由とする「フリースケジュール制度」を導入したのです。
離職増の原因が分かっても、「無断欠勤OKのルール化」という、従来とは反対の方向に舵を切るのはとても勇気のいる決断だったと感じました。
具体的なルールとは?
同社のルールは、「2週間で20時間以上勤務すること」。これにより、出勤日や時間を従業員自身が自由に決めることが可能となりました。結果として、従業員のモチベーションが向上し、業務効率も改善されたとのことです。
また、従業員の嫌いな作業を把握するために「毎月アンケート」を実施。その作業を免除することで、従業員のストレス軽減と業務効率の向上を図ったという事です。
実施した反響は?
従業員の声(考察)
従業員からは、「自分のペースで働けるので、仕事への意欲が増した」といった声が上がりそうですね。
また無断欠勤ルールを導入する以前に、働きすぎで体調を壊したという方や、小さいお子さんがいるお母さんも会社のルール変更で柔軟に対応できるため、安心して働ける環境が整ったと感じているようです。
確かに、「最低勤務時間を守ればいつでも休める」この制度は働く側にとって非常に嬉しい事だと思います。
結果
この取り組みにより、同社の年間利益は約400万円増加。従業員の定着率も向上し、ここ5年間では会社に対しての不満が理由で退職になった事はないそうです。従業員ファーストの姿勢が、企業の成長にもつながった好例と言えるでしょう。
また、現在は離職者が減った事がきっかけで社員募集はしていないとのこと。
従業員採用にかかる費用は大きい為、売上UP以外にも相当な経費削減が出来たに違いありません。
他企業でも導入している特殊ルールは?
近年、従業員の多様な働き方を尊重する企業が増えています。以下に、ユニークな制度を導入している企業の例をいくつか紹介します。
- 「猫手当て」として、猫を飼っている社員に毎月5,000円の餌代を支給。また、猫同伴出勤も可能としています。
- 「失恋休暇」として、失恋した社員に年齢に応じた有給休暇を付与。20代前半で1日、30代以上で3日など、心のケアを重視しています。
- 「婚活サポート制度」として、30歳以上の独身社員に毎月1万円の婚活手当を支給。恋人ができると手当は終了しますが、社員のプライベートもサポートしています。
- 「シエスタ制度」として、30分程度の昼寝を認める制度を導入。短時間の昼寝で午後の仕事の効率を上げることを目的としています。
これらの制度は、従業員の多様なニーズに応えることで、働きやすい職場環境を実現し、企業の成長にも寄与しているようです。
まとめ
「無断欠勤」をルール化!するという大胆な取り組みは、従業員の自主性を尊重し、働きやすい環境を整えることの重要性を示しています。従業員のモチベーション向上が、企業の成長にも直結することを考えると、柔軟な働き方の導入は今後ますます注目されるでしょう!