【死因：肝内胆管がん】パラ競泳・成田真由美さんの経歴・家族構成など、金メダル15個の偉業を振り返る

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パラリンピック競泳で金メダル15個を獲得し、日本のみならず世界の水泳界に名を刻んだ「水の女王」成田真由美さんが、9月5日、肝内胆管がんのため亡くなりました。55歳でした。圧倒的な強さと明るい人柄で、多くの人の心に希望を与え続けたレジェンドの突然の訃報に、スポーツ界からも深い悲しみの声が広がっています。

ニュースとしての衝撃はもちろんですが、成田さんは「ただの記録保持者」ではなく、社会に希望を示した象徴的な存在でした。彼女の死は、パラスポーツだけでなく日本全体にとって大きな喪失感を残しています。

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パラ競泳：成田真由美さん逝去

【訃報】パラ競泳の「水の女王」成田真由美さん死去、55歳金メダル15個獲得https://t.co/GSsXb34ne8

成田さんは下半身まひのため中学から車いす生活になり、23歳で知人に誘われて水泳を始めた。1996年アトランタ大会を皮切りに東京大会まで6度のパラリンピックに出場、20個のメダルを獲得した。 pic.twitter.com/vocL6XTdov
— ライブドアニュース (@livedoornews) September 5, 2025

1996年アトランタ大会でパラリンピックに初出場して以来、4大会に連続出場。自由形や平泳ぎなどで金メダル15個を含む通算20個のメダルを獲得しました。その圧倒的な強さは「水の女王」と称され、国内外で絶対的な存在感を示しました。2004年のアテネ大会では7種目で金メダルを独占するという前人未到の偉業も達成しています。

ここまで結果を残せたのは、技術や体力だけでなく、精神力の強さがあったからでしょう。「勝って当たり前」と見られる重圧を背負いながらも、それを力に変え続けた姿は本物の王者そのものです。

経歴と人柄：金メダル15個獲得した「水の女王」

13歳（中学時代）に病気で車いす生活となった成田さんは、23歳の時に水泳との出会いを転機に世界へ羽ばたきました。2021年の東京パラリンピックを最後に現役を退いた後は、講演やメディア出演を通じ、障害を持つ子どもたちや一般の人々に「挑戦することの大切さ」を伝えてきました。笑顔とユーモアを絶やさない人柄で、スポーツ界を超えて広く親しまれていました。

成田さんは「強い選手」という枠を超えて、人々の生き方に影響を与えました。スポーツを知らない人でさえ、彼女の明るさや前向きさに励まされた経験があると思います。その存在感は唯一無二でした。

家族構成と幼少期

成田さんは、青森県弘前市出身の父・幸義さん、母・ヒロ子さん、姉・美由紀さんの4人家族の中で育ちました。幼少期は共働きの家庭だったため、習い事を数多くこなし、放課後を忙しく過ごしたといいます。

小学校2年生の頃からは母の勧めで家族の夕食を作るようになり、料理を通じて責任感や自立心を育んだといいます。父は負けず嫌いで几帳面な性格、母は温かくも厳しく「時間を守ること」の大切さを教えました。家庭での経験が、後の競技人生の強さや粘り強さにつながったとも言われています。

成田さんの家庭は、特別な環境ではなく、ごく一般的な働く両親と子どもの姿でした。しかし、その中で自然と身についた「努力」「自立」「責任感」が、世界で戦う選手の土台になったと考えると、家庭環境の影響の大きさを感じます。

死因：肝内胆管がん（享年55歳）

成田さんは肝内胆管がんと闘病しながらも、最後まで前向きに過ごしていたといいます。しかし病は進行し、9月5日に帰らぬ人となりました。通夜は13日午後6時、葬儀は14日午前9時30分から川崎市高津区の斎場で営まれる予定です。

長い間トップで戦ってきたアスリートが、病で亡くなるという現実は受け止めがたいものです。ただ、最後まで闘い抜いた姿勢は、競技人生と同じように「全力で生き抜く人」そのものでした。

死を悼む声

訃報が伝わると、SNSには「たくさんの感動をもらいました」「障害を超えて世界の頂点に立ち続けた姿は、人々の記憶に残ります」といった投稿が相次ぎました。競技仲間や後輩選手からも「パラ競泳界の道を切り開いてくれた先輩」「永遠の目標です」との追悼コメントが寄せられています。その存在は日本のパラスポーツ発展の象徴であり、多くの人々に愛されたことが改めて浮き彫りになっています。

「記録よりも記憶に残る」とはよく言われますが、まさに成田さんがそうでした。人々の言葉には「あなたがいたから挑戦できた」という想いが込められており、それこそが最大の功績だと思います。